お茶にまつわるこんな記録があります。
鎌倉時代の初期(1191年)、臨済宗の開祖「栄西禅師」は、中国(宋)から茶の種子を持ち帰り、各地にまいて茶を広める原点をつくりました。
その後栄西は、「喫茶養生記」という喫茶の薬効を説いた書を著し、時の将軍、源実朝に献上しました。
その際、実朝は二日酔いで苦しんでいましたが、栄西が書と共に茶を献上し、これを喫したところ、たちまち治癒したと伝えられています。
以来、茶は健康に良いものとして飲まれてきたことがうかがえます。
さて、時は現代。科学技術の発展により、緑茶の様々な健康効能が明らかになっています。
緑茶の効能について、いくつかご紹介します。
〇抗がん作用
緑茶に含まれる茶カテキンには、がんを誘発する原因を抑える作用があると認められています。
厚生労働省の統計調査(人口動態統計特殊報告 平成20年~24年)では、人口10万人以上の市区のがん死亡率が、掛川市は男性・女性ともに最も低いという結果が示されています。
〇生活習慣病予防効果
緑茶の健康増進効果を証明するため、平成21年から掛川市民を対象として大規模な研究(掛川スタディ)が行われました。
研究の結果、「お茶をたくさん飲む」という市民の習慣が、生活習慣病予防に効果的であることが裏付けられました。
掛川産やぶきた茶エキス粉末の入ったカプセルを12週間呑み続けた人は、悪玉コレステロールが平均7.7mg/dl減少し、ウエストが平均1.2cm細くなりました。これだけの効果が運動や食事制限を伴わずに得られるのは、病院で処方される薬並みだそうです。
その他にも、動脈硬化・高血圧抑制作用(γ–アミノ酪酸)、虫歯・口臭予防(フッ素、茶カテキン)、肥満予防、食中毒予防、インフルエンザ予防(茶カテキン)、美容効果(茶カテキン、ビタミンC)、リラックス効果(テアニン)等、様々な健康効能が明らかになっています。
お茶は、掛川市にとって、産業としてだけでなく、市民の健康を守る大切な産品です。
皆様もぜひ、掛川茶を毎日飲んで、健康的な日常をお過ごしください。
【お茶の健康効能に関する資料】
□「知らなきゃソンするお茶のこと10のひみつ」 他
静岡県茶業会議所HPからダウンロード
https://shizuoka-cha.lolipop.jp/index.php/shiryou
□「茶の機能性に関する研究成果集」
静岡県HPからダウンロード
https://www.pref.shizuoka.jp/sangyoshigoto/nogyo/chanomiyako/1040633/1027276.html
□掛川茶振興協会
健康長寿のページ
https://www.kakegawa-greentea.jp/health_and_longevity/
【お茶と暮らし】
「お茶と暮らし」は掛川の地域に存在する、お茶のある日常の中から集めたさまざまなシーンを写真や言葉で記録し次世代に伝えるとともに、お茶とその暮らしに潜む大切なこと、これからの茶業の可能性を、生産者や市民の皆様と未来に残していくための取り組みです。
公式WEBサイト https://ochatokurashi.jp
公式インスタグラム https://www.instagram.com/ochatokurashi/